スピッツ 全フルアルバム感想 -中期①後半-

スピッツの全フルアルバムを、(独断で)初期・中期・後期と分けて振り返ります。
中期①前半についてはこちらからどうぞ。
曲の色付けは赤太字(名曲)赤字(大好きな曲)太字(良曲)みたいな感じで、下線曲が作品の個人的ベストトラックです。
SPITZ_1994.jpg 1995年


中期①後半
前回の後半戦です。オリコンチャートTOP30の常連になったところから……ですね。ではさっそく。

注・今回の2作、自分はリマスタ盤でなく旧盤しか聴いたことがありません。なので感想は旧盤準拠です。リマスタと旧盤の区別は品番でつきます。POCHが旧盤=ポリドール、UPCHがリマスタ盤=ユニバーサルです。帯などを見て判断し、リマスタ盤を手に入れましょう。


 

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スピッツ / 醒めない(2016) 感想 


相変わらずズルいジャケット。アナログとかほしくなってしまう……。

太字(良い)>普通 赤太字は名曲 、斜体はリードトラック、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. 醒めない  (4:00)
02. みなと  (4:30)
03. 子グマ!子グマ!  (3:50)
04. コメット  (4:03)
05. ナサケモノ  (4:10)
06. グリーン  (3:34)
07. SJ  (3:18)
08. ハチの針  (4:10)
09. モニャモニャ  (3:56)
10. ガラクタ  (3:17)
11. ヒビスクス  (4:29)
12. ブチ  (3:05)
13. 雪風  (3:08)
14. こんにちは  (2:20)

Total length : 51:57

ネットの評判やインディ勢の中から再評価が進んでいるスピッツ。彼らももう10年くらい前から「変わらない魅力」という感じに捉えられているけれど、『三日月ロック』で到達を感じ、でもそこから更にバンドを続けることを選んだ彼らは、この10年を「バンドとして時代(シーン)と向き合う」ということを意識して活動してきた。

2000年代中期から吹き荒れて(小林武史が大いに乗っかっていった)ストリングスを取り入れて重さを求めた『スーベニア』と、そこでポップスにより戻した『さざなみCD』、あまりに皆がそうなってしまったので完全にストリングスを取っ払って見事エレキギターで代替してみせた『とげまる』、震災と向き合い歌う意味をもう一度考え直した『小さな生き物』。その時々のアングルや立ち位置は違うも、何かと向き合って・考えて動いてきたことが伝わるアルバム群だった。ここで過去のインタビュー記事をひとつ。
音楽と未来 ─ 自分の歌を聴きたいって言ってくれる人がいる限りは。(草野マサムネ) | TheFutureTimes


そして3年ぶりとなる新作、『醒めない』だ。今作は「今の邦ロックシーンを素直に受け止め、同一線上に自身の初期衝動となったロック初体験への憧憬を重ねる」という、この上なくポジティヴなスタンスから鳴らされたアルバムになった。「君を歌うよ」でも「君に届くまで」でも「負けないよ」でもなく、自身の音楽への醒めない思いから出発した今作の心地よさといったら。何より、バンド自身がこの演奏を全力で楽しめている感覚。スピッツには毎度のことながら、"コンセプト"と呼べるほど大それて掲げてもいないけど、全編に漂う陽性の瑞々しさだけでもう「最高!」と言いたくなってくる。

デビューから25年経て、なんでこうも気持ちよく音楽に取り組めるんだろう。「任せろ 醒めないままで君に せつなくて楽しいときをあげたい」なんて歌詞を、確かな気持ちを乗せて気負いもなく歌える限り、スピッツはシーンに君臨するでも懐古の対象でもなく、聴き手の隣に在り続けてくれると思う。マンネリや再生産に陥らないどころか、ここまで演奏がキラキラしているアルバムをこの年季で完成させていることが本当にうれしい。スピッツから最高のポップアルバムが届きました。
Rating : 84 / 100



作品の外側を書くのはそれくらいにして、今回は久しぶりに全曲に感想をつけていこうと思います。以下駄文。


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タグ: 16年 50分台

スピッツ 全フルアルバム感想 -後期(現在)-

スピッツの全フルアルバムを、(独断で)初期・中期・後期と分けて振り返ります。
中期②についてはこちらからどうぞ。
曲の色付けは赤太字(名曲)赤字(大好きな曲)太字(良曲)みたいな感じで、下線曲が作品の個人的ベストトラックです。
SPITZ_2010-min.jpg2007


後期(現在)
後期(現在)は「スーベニア」「さざなみCD」「とげまる」「小さな生き物」の4作(以下キャリアの続く限り……)です。個人的に、これ以前のスピッツの曲には「懐かしさ」を、ここからのスピッツには「今」「00年代J-POP」的な響きを感じます。それは勿論自分の年齢的な刷り込みもありますが、アレンジ面でも時代を意識した(カウンター含む)音作りが目立っている。一方、前作までで高められてきたそのバンドサウンドは既に「完成」といっていい成熟っぷりを見せており、その分後期作品に面白みや刺激は少ない。「ここらへんで離れてしまった」という人も多いかもしれません。しかしそうした盤石の態勢から良曲を生み出し続けていく様はひたすら頼もしく、彼らが活動するに十分な魅力を放っています。キーワードは「日常に寄り添うようなグッドポップス」。聴いてると少し日常が楽しくなるような。それが正しく今もスピッツが活動を続けている理由だと、自分は思っています。詳しくは「小さな生き物」 にて。

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タグ: アーティスト紹介記事

スピッツ 全フルアルバム感想 -中期②-

スピッツの全フルアルバムを、(独断で)初期・中期・後期と分けて振り返ります。
中期①後半についてはこちらからどうぞ。
曲の色付けは赤太字(名曲)赤字(大好きな曲)太字(良曲)みたいな感じで、下線曲が作品の個人的ベストトラックです。
SPITZ_1998.jpg 2000年



中期②
中期②は『フェイクファー』『ハヤブサ』『三日月ロック』<です。前回で100位圏外常連バンドから100万枚常連バンドにまで大跳躍したスピッツですが、それ故に「売れたロックバンドの宿命」、このまま大衆の求めるバンドイメージに殉ずるのか?己の音楽性に殉ずるのか?に苛まれることとなりました。そんな時期が中期②です。キーワードをあげるなら、一言「ロックバンド」。スピッツ史にとっても重要で、作品としても秀逸な3枚を紹介します。

注・フェイクファーですが、自分はリマスタ盤でしか聴いたことがありません。なので感想はリマスタ盤準拠です。リマスタと旧盤の区別は品番でつきます。POCHが旧盤=ポリドール、UPCHがリマスタ盤=ユニバーサルです。購入orレンタルの際は帯などを見て判断し、リマスタ盤を手にしましょう。

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プロフィール

サム

Author:サム
旧一人音楽座談会。
「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。普段はTwitter↓にいます。

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