Tortioise / TNTを聴く① ポストロックの魅力・その代表作を改めて考える

7年ぶりの新作「ザ・カタストロフィスト」とても良いアルバムで、特にGesceapは名曲)も好評な「Tortoise」(トータス)。90年代に「シカゴ音響派」なる一派に括られ活躍、多方面の音楽シーンに影響を与えたポストロックバンドだ。今回取り上げるのは、「固定化されたジャンルやスタイルを超えた、新しいミュージックを創ろう」と90年代初期に始動した彼らが激動の1997年にリリースした、トータス自身、そしてポストロックの代表作ともなった「TNT」だ。
安定のクソジャケ
このアルバムはいろいろな視点で捉えられている。まずは音楽雑誌などの評価もふまえつつ、自分が思うこのアルバムの魅力をまとめてみようと思う。以下だ。
 

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タグ: フォーカス 90s ポストロック

2014/05/08 Tortoise Live @Billboard Tokyo ライブ感想

先日特集記事も書いた、Tortoiseのライブに行ってきました。特に新作発表などの動きはないので謎来日だったんですが、きたる新作への試運転だと思いたいです。今回はその感想をば日記的に書きます。ライブ感想と普段の記事は文体やらなにやら違いますが気にせずどうぞ。

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特集記事・Tortoiseについて オススメ曲と全アルバム感想 

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トータスは、主に90年代にポストロックの筆頭格として活躍した、シカゴのインストバンド。 前衛的であると同時に難解には寄りきらない、その独自の立ち位置・音楽性は幅広い音楽シーンに確かな影響を与えた。「シカゴ音響派」の代表的存在でもあり、彼らには様々な文脈や派生がある。そんなサイドシーンを掘っていくのもまた一興である。

メンバー
ジョン・マッケンタイア  (ドラムス、パーカッション、キーボード)
ダグラス・マッカム (ベース)
ジョン・ヘーンドン (ドラムス、パーカッション)
ダン・ビットニー (パーカッション)
ジェフ・パーカー (ギター)

過去のメンバー
バンディ・K・ブラウン (ギター) 1stに参加
デヴィッド・パホ (ギター) 元Slint 2ndに参加

オススメ曲

TNT - 3rd「TNT」表題曲
素朴なリードメロディを軸に、アンビエント、ジャズといった要素までが無国籍に混ざり合い、広がってゆくそのサウンドスケープ。ポストロックを代表する一曲といっても過言ではない。
Glass Museum - 2nd「Millions Now living will never die」収録
荘厳なメロディと緩急ある展開で魅せる人気曲。「ポストロック」というと今では「轟音展開」の印象の方が強いかもしれないが、こうした冷めた(研ぎ澄まされた)音感覚こそがその源流と思う。
Seneca - 4th「Standards」収録
生演奏の可能性に立ち返った時期の代表曲。フリーセッションのような始まりから、一転ソリッドすぎる演奏を聴かせる怪曲。ここではライブ版を。

初めて聞くなら
初めてトータスを聴く際は、国外に名を馳せた「Millions Now living will never die」か、「ポストロック」を知らしめた「TNT」から入るのが常道だと思う。メロディ感覚を重視する方であれば前者を、アンビエント系も好きという方は後者を選ぶと良いだろう。「ポストロック」という言葉自体に興味を持って入るなら、まず2ndと3rdを(音響派やSlintの系譜として辿るなら1stも)押さえ、そこからトータス自体に興味を持てば他のアルバムを…という風に聴くと魅力が伝わりやすいかと思う。

とはいえ音楽は自分が気になったアルバム・曲から攻めるのが一番です。トータスのライナーノーツは非常に参考になるので、購入の際は全面的に国内盤を推奨します。下には個人的な全アルバムの簡単な解説と感想を載せたので、そちらも参考にしてもらえれば幸いです。

全アルバム感想

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タグ: アーティスト紹介記事

Tortoise / Tortoise (1994) 感想


トータストータス
(2001/11/07)
トータス

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このダンボールみたいな質感が大好きです。何でかはわからないんですけど大好きです。

(佳曲)<太字(好み)<普通 赤太字は名曲 灰色は好きでない、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Magnet Pulls Through – 4:37
02. Night Air – 3:50
03. Ry Cooder – 7:04
04. Onions Wrapped in Rubber – 6:40
05. Tin Cans & Twine – 4:20
06. Spiderwebbed – 8:33
07. His Second Story Island – 2:41
08. On Noble – 4:05
09. Flyrod – 3:29
10. Cornpone Brunch – 4:44

11. Mosquito - 3:54 (Bonus Track)

Total length : 50:03

総評・★★★★☆
決して鮮やかではないその音世界の中に乾いた心地よさを見る

トータスは90年代初頭に活動を開始し、セカンドのMillions now~とサードTNTの世界的な成功によって「ポストロック」という正直ライターの雰囲気重視でよく定義の分からないジャンルの中でも独自の地位を築いたロックバンド。そして今作はそのファーストアルバムとなります。

最初に「セカンドとサードでブレイク」みたいなことを書きましたが、そのせいか今作にはいまいちスポットライトが当てられていない気がします。別に評価されてないわけでもないんですけども、何か影が薄い。それは今作の音楽性が次作以降とかなり異なるせいもあるのかなぁ、と思います。トータスといえば「複雑なポストプロダクション・豊かな音のメロディ・緻密なアレンジ」みたいな印象があると思うんですが、今作においてトータスが見せている音風景は全く豊かなものではありません。ベースとドラムをメインに据え、一般的なリードメロディを奏でる楽器を殆ど排して構成されたその楽曲たちは、少なくとも色彩感はゼロ。モノクロといっても言い位の荒涼っぷりです。そこが地味と映る所でもあり、本作最大の魅力だと思います。

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タグ: 90s 50分台 佳作 インスト まとまり

プロフィール

サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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