PAVEMENT / AT & T


なんのメッセージも意味もない最高のシャウト

誰が何といおうと、この曲がペイヴメントの最高傑作です。美メロなペイヴメントも、ローファイノイジーなペイヴメントも大好きですが、俺は、彼らにしか作れないこういう「どっかに突き抜けちゃった」ような曲が一番好きです。その中でも、この曲の突き抜け具合は異常。

イントロなしでいきなり「多分俺は救われるだろう」なんてうたったかと思えば、意味を追っていけない言葉を次々とはなっていくS.M。そしてペイヴメント以外ではありえない本当にふざけたサビ(褒め言葉)。なめきった演奏が、カントリーよろしくで妙に良曲の雰囲気を被りながら進行していく痛快さ。

なんといってもクライマックスはラストのシャウト。これが本当に最高。間違いなくマルクマスはこのシャウトに何の意味も持たせてない(その点では2nd収録のアンフェアも同じ)。別に怒りを表現したいわけでも、言葉にできない感動を表現してるわけでもない、無意味な叫び。これが本当にスッポリと心を打ち抜いてくる。あまりに空虚だから、様々な感情が呼び起される。全てがどうでもよくなって笑えて来たりする時もあれば、どういうわけか泣きたくなったりもする。何の意味もないシャウトですが、これほど心を動かされるシャウトを俺はほかに知りません。しかも、なぜかこの曲はフェードアウトでエンドなんですよ。ジャーンと一発鳴らせばいいものを・・・そこもまたどうしようもない感じがでてて好きです。ペイヴメントがバンドとして完成した隠れた名盤、サードアルバム『Wowee Zowee』収録です。


ちょっと音質(演奏も笑)悪いんですが、シャウトの破壊力が格段に増してるライヴ版も一見の価値あり(3:10位から)。マルクマス、なんだかんだいって本気を出すと、声もキレるわソロもしっかりハメてくるわ、この人はズルいよなぁ。ズルいというか、実は本当に凄いひと。でもそんな評価はされないだろうし、こっちとしてもしたくない……みたいな。――これ何の話?

ちなみにタイトル由来は言うまでもなく「米国電信電話会社」。それすらどうでもいい
     
プロフィール

サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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