The Jesus and Mary Chain / Honey's dead (1992) 感想


ハニーズ・デッドハニーズ・デッド
(2007/05/23)
ジーザス&メリー・チェイン

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前作はあれだったけど、今作のジャケはあたり。ぼやけた質感がカッコいいです。

(佳曲)<太字(好み)<普通 赤太字は名曲 灰色は好きでない、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Reverence – 3:40
02. Teenage Lust – 3:06
03. Far Gone and Out – 2:51
04. Almost Gold – 3:19
05. Sugar Ray – 4:41
06. Tumbledown – 4:10
07. Catchfire – 4:47
08. Good for My Soul – 3:05
09. Rollercoaster – 3:46
10. I Can't Get Enough – 2:56
11. Sundown – 4:59
12. Frequency – 1:19

Total length : 42:39

総評・★★★★
自分たちの音楽性をしっかり見つめて作られた集大成的アルバム
前作オートマチックリリース後、やはり活動を停滞させていたジーザスアンドメリーチェイン。その間に音楽シーンはすっかり変わってしまい、彼らも最早若手ではなく、年季あるベテランアーティストという立場に置かれていた。かといってまた重圧に押しつぶされて…と言う事はなく、自分たちのスタジオを持った事もあって、今作の制作はマイペースにすすめられた。

前作に手応えを感じたのか、今作は彼らの作品の中で最も自信に満ち溢れたアルバムだ。音楽性としても、過去3作の要素がまんべんなく散らされており、集大成的内容となっている。ある程度やってきたバンドらしく、曲それぞれに対するアプローチに強い確信がうかがえるのが最大の特徴だ。余裕綽々で楽曲を繰り出していく様は頼もしいものの、中盤~後半が予定調和的すぎてダレるのが残念。とはいっても、ここまでこのバンドに付き合ってきた人ならそれくらい特に気になりはしないだろう。

何と言っても今作で特筆するべきなのは最終曲ひとつ前におかれたSundown
二作目のような柔らかいタッチで始まり、3作目の様な盛り上がりを見せ、(最初のサビ前のノイズも格好いい)1作目のようなノイズで締められる、まさに彼らの今までを集約したような曲だ。何より一作目ではただただ垂れ流されるだけだったノイズが、ここではShine onという言葉とコントラストで鳴らされており、ひきこもり肌の彼らのひねくれた世界観が完璧に表現されているのが素晴らしい。一曲目の歌詞とかはもう狙いすぎてて全然カッコよくないけど、こういう素で出来たみたいな曲は最高だ。この「太陽が輝いている」に対して徹底的に暴力的なノイズを叩きつけるその姿勢に凄く共感を覚える。 
アーティストとして自分たちの表現・価値観をひとつの形として残した名曲だと思う。

今作を作り上げた事で、彼らは間違いなく自分たちの中で一つの到達点に達した。タイトルの「ハニーズデッド」も明らかに「Just like honey」に向けられたものであり、彼らの自信が読み取れる。彼らはブラー・マイブラ・ダイナソーjrと共に(なんて面子だ!)ローラーコースターツアーにも出かけ、アルバムをプロモーションするため過去ないほどにしっかりと働いた。 音楽誌からの反応は上々、アルバムもそれなりには売れたが、大ヒットとまでははいかなかった。彼らはここで活動に一区切りをつけ、次作はまた大きく路線を変更することとなるのだった。
次作(Stoned & Dethroned)へ…はしばらく間を開けてから。 

宣伝用の動画はこちら
tr11 彼らが辿りついたノイズ表現の形。うっとおしいといわんばかりの圧倒的なノイズに震える
http://www.youtube.com/watch?v=5DTMNNsLOwA
tr01 慣れた手つきでノイズ振りまくアッパーチューン。歌詞はあざといけど音はカッコよし
http://www.youtube.com/watch?v=zNfbcSBib64

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タグ: 90s 40分台 秀作

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サム

Author:サム
旧一人音楽座談会。
「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。普段はTwitter↓にいます。

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