The National / Boxer (2007) 感想


BoxerBoxer
(2007/06/27)
National

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シックで落ち着きを払った印象を受ける、素晴らしいジャケ。気品もあります。

(佳曲)<太字(好み)<普通 赤太字は名曲 灰色は好きでない、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Fake Empire 3:25
02. Mistaken for Strangers 3:30
03. Brainy 3:18
04. Squalor Victoria 2:59
05. Green Gloves 3:39
06. Slow Show 4:08
07. Apartment Story 3:32
08. Start a War 3:16
09. Guest Room 3:18
10. Racing Like a Pro 3:23
11. Ada 4:03
12. Gospel 4:29

Total Length 43:07

総評・★★★★★
芯からの温度を感じる、ひたすらに真摯な音楽

ロングセラーとなり、次作の商業的ブレイクのキッカケとなったアメリカインディーシーンの雄ナショナルの4作目。自分はこのバンドの作品について今作以降しか知らないが、これはとても良いアルバムだと思う。イギリスからは絶対出てこないであろう(非難ではない)懐の広い、とてもエモーショナルな音楽だ。
そういうと、どうしても「轟音」だとか「ノイズ」といった攻撃的な要素が浮かんできてしまうが、今作のエモ感はそれらとは一線を画している。ボーカルも演奏も、深いエモーションを無闇に発散するのでなく、じっくり溜め込んで曲を練り上げているのが実に印象的。そうして得られたこの深みは他のバンドでは決して味わえないものがある。掻き鳴らすだけがエモじゃないのだよとでも言いたげだ。曲中で感情を熟成させていくようなこの音の練りこみ、素晴らしい。特に1と10。

サウンド的にはフレーズ要素がすくなく、ひたすら面的に構成された曲が並ぶ。かといって強烈なメロディもないので、そこが圧倒的に地味と映ってしまうかもしれない。だが一曲一曲の構成に目を向けて行くと、意外にどれもちゃんと盛り上がりは見せている。そのしなやかでさり気ない体温の上昇を掴めれば、グッと作品の魅力が上がってくるんじゃないだろうか?

一発で持っていかれるような曲もないし、流しで聴いても「全部似た曲」「とにかく地味じゃね」という印象で終わってしまう恐れのあるアルバムでもある(かくいう自分も1年半前に購入し、好きになったのは3か月前だ)。しかし、じっくりと長く付き合っていくことで染みてくる作品といえるだろう。テンション上げていくぜ!という時には不向きかもしれないが、通勤帰りなどの穏やかな心境で居られるときに聴くとグッド。大陸的に落ち着けます。

宣伝用の動画はこちら
tr2. http://www.youtube.com/watch?v=cgRsYkKb1eI
多分一番分かりやすく良さの伝わるであろう逞しく、凛々しいロック。ドラムリズムが巧みに曲を盛り上げる。ロック目の曲では意外とドラムはポストパンクぽかったりする。1stの頃のブロックパーティみたいな。
tr6. http://www.youtube.com/watch?v=-KhGUE_KjIo
これも良さが伝わりやすい気がする。荒野に吹く風ってかんじ(爆)
tr.1 http://www.youtube.com/watch?v=KehwyWmXr3U
代表曲という事でこれも外せない。オバマさんも使ったそうな。ドラムが入ってからの後半の音展開が好き。

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タグ: 00s 40分台 傑作

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プロフィール

サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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