J-POPが幸せそうな恋愛ソングでまみれる理由

もう何年位前からになるか、現在進行形で「最近のJ-POPつまらなくね」みたいな意見はネットでよく見かける。中でも良く取り上げられるのは「会いたい」「会えない」「抱きしめたい」「愛してる」「明日へ向かって」「どこまでも飛んでいける」、後は「マジ感謝」みたいな、使い古されたフレーズの連呼だ。
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J-POPは死んだのか
音楽好きであればある程この傾向に対して抵抗感と怒りを覚え、「そんなんだから売れねぇんだよ!」と言いたくなるとは思うが、なんでここまで最近の曲は(思考停止的なほど)希望に充ちてるのだろうか。
「売れ線だから」か。「手抜きできるから」か。「とりあえずそれっぽくなるから」か。はたまた「それが時代のムード」なのか?いや、どれも正しそうだがもう少し踏み込んで考えてみよう。 
 
そもそもJ-POPは誰が聴くものだろうか?ポップというとバカにされがちだが、そのクオリティはそこらの凡ロックを鼻であしらうレベルの曲が幾らでもある。しかしそこはポップ。基本的にそのターゲットは「音楽に依存した生活を送っていない人」だ。日常が音楽漬な人間はいうても過半数以下。大多数にとって音楽に最も積極的に触れる場はカラオケだ。

こんなしょぼいネタ記事に長々しく書くのも面倒なので、もう自分の結論を置いてしまおう。今のJ-POPはリア充がカラオケで良さげな雰囲気を作るためだけに存在している。そもそもが他者とのコミュニケーションツール。さらに言えば誰でも楽しめる遊び道具。曲の制作目的も利用方法も全く異なる音楽、使い方を間違っていたら批判にたどり着くのは当然だ。
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日常系にシリアス展開なぞ誰も得しない

だから「なんでそんなに能天気で空っぽに明るいの」と疑問を抱くのがそもそも間違いで、楽しく遊んでいるときに明るい雰囲気以外のムードを出す必要なんて普通に考えて無いのだ。そんなことをして場の雰囲気を変えるのは、日常系アニメでやたらと重いシリアス展開挟むようなものだ。昔からそうだったかは知らないが、とにかくこの傾向が行きつく所までいきついてるのが昨今の状況なんじゃなかろうか。

遊びに必要なのは、面白いソフト(中身)とバリエーション(新鮮さ)である。レースゲームで同じコースばかり遊んでも楽しさは続かない。対戦ゲームで同じキャラ・ステージで戦い続けたらすぐ飽きが来るのは明白だ。
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ただし終点は除く

それと同じで、カラオケにも定期的な新鮮さ、つまり新しい楽曲が必要なのである。後は数打ちゃ戦法だ。数曲は定番(クラシック)として残っていくが、残りは全て大量消費材として記憶の彼方に消えて行くばかり。そして最後にその大量消費された曲クオリティのイメージがネットの海に放り出され、そこにネットユーザーが文句を垂れるのだ。
うん?でも別に遊び道具が散らかったまま放置されているわけでもなし、別に誰かが文句を言う必要なんてないんじゃないのか?となるが、ここでもう一つ問題が出てくる。

事が複雑なのは、大多数の音楽ファンはなんだかんだいってJ-POPが好きな所だ。幾ら「俺洋楽しか聴かんしー」とか「アレは本物(リアル)じゃない(キリッ)」とか言ったって、誰しも思い出のある、または単純にとても好きだというJ-POPソングの一つや二つ持っているもの。
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正直ジャニーズは名曲多い

だからこそ最近の曲に文句言いたくなるのだ。しかもそういう人たちは、普段数多のマイフェイバリットを追いかけてるせいで、アーティストというより「J-POP界隈」で音楽を捉える層の方が多い。今ではすっかり機能停止してるものの、年間シングルチャートやテレビからふと聞こえてくるような音楽だけで全体をとらえるような事をしてしまうのだ。そこでは当然、最もライトな層である前述のリア充向けJ-POPが流されている。必然的に何だこれはと失望する。埋もれている名曲は沢山あるのに、一部で全体を判断してしまう。こんな寂しいサイクルが一部に出来てしまっているのだ。一部というか、私だ



大げさなタイトルから、こんな下らない記事内容をここまで読んでくれて感謝します。今回自分が言いたいのは「J-POP批判」でも「昨今のJ-POPヒットから見た日本の音楽シーン」でもなんでもありません。ただ単に、非リアにも嬉しい、何とも言えない素敵な雰囲気を持ったJ-POPも流行ってほしい。それだけが、僕の望みです。会いたくて震えるだけが能じゃないだろう。女は海であったりするんです。

ポップを消費するのは時代背景であって欲しいんですよ。そこらの使い捨て文化じゃなく。自分では言葉にできない感情や風景が具現化されているような。聴けばそっとあの時を思い出すような。そんな音楽があってほしいし、そういう音楽がもっと売れてほしい。アニソンにばっか雰囲気ある音楽制作されていいんですか。リスナーも作曲者も気合いみせましょうよ。自分はとりあえず星野源さんのアルバム買ってきます(?)。


追記・ここでの「J-POP」の定義は、とりあえず「大衆歌」という凄く曖昧だけどなんとなく誰しもイメージはつく言葉ですましておきます。
画像出典
http://www.nych.net/wp-content/2008/04/j-pop.jpg
http://www.tv-tokyo.co.jp/contents/minami-ke2/
http://tn-skr4.smilevideo.jp/smile?i=3766863 
http://blog-imgs-13.fc2.com/8/m/o/8movie/smap009.jpg
     

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サム

Author:サム
旧一人音楽座談会。
「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。普段はTwitter↓にいます。

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