Fugazi / The Argument (2001) 感想

ArgumentArgument
(2001/10/11)
Fugazi

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このジャケ、取りだすとちょうど真ん中から開けるようになってて、そこに包まれる形で歌詞カードが入ってるんですよ。フガジのアルバムはそういう変な工夫が多いです。

(佳曲)<太字(好み)<普通 赤太字は名曲 灰色は好きでない、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Untitled Intro – 0:52
02. Cashout – 4:24
03. Full Disclosure – 3:53
04. Epic Problem – 3:59
05. Life and Limb – 3:09
06. The Kill – 5:27  
07. Strangelight – 5:53
08. Oh – 4:29
09. Ex-Spectator – 4:18
10. Nightshop – 4:02
11. Argument – 4:27

Total length : 45:02

総評・★★★★★
バンドが辿りついた高み、静も動もコントロールしきった傑作

前作「End Hits」で完全に解き放たれたフガジが、Instrumentalを経て発売したのが最終作、The argumentです。今作の魅力は何と言ってもその圧倒的なクオリティの高さ。全キャリアを丸ごと飲み込んで、バンドが持つポテンシャルを100%引き出し切ったと断言できる出来だと思います。だからこそ活動休止が惜しいのですが、同時にこれ以上作れはしなかったのかな、とも思えてしまう内容です。

前作で見せた解放的で圧倒的なパワーですが、今作ではバンド側がそれを自在に操っているのが良く分かります。緩急の付いた、時に予測不可能な展開。静かに熱を持たせたり、一気に爆発させたり、間を縫うようにポップな曲調を挟んだり…と自分たちの音で自由自在に曲を導いていくその様は、まさにロックバンドの一つの高みといった感じ。
将棋のプロは、それぞれ独特の打ち筋を挟みながら、最終的に最善手でもって一局を仕上げて行くのですが、ここに収められた曲もまさにそんな感じです。予想外の展開を挟もうと、最後にはそれらが全て活かされ、まとめられながらフィナーレに向かっていく。といっていいレベルなんじゃないでしょうか。そんな所が自分の一番お気に入りな点。

ということで様々な曲調が並びますが、どちらかというと全体の雰囲気は内向的で暗め。で、そのシリアスな雰囲気が云いようもなく魅力的なワケですね。例えにこのバンドの作品を出すとロクなことにならないのですが、バンドサウンド版OK computerと言っても良いような気もします。つまり最強って事ですね。

まぁなんといっても自分にとって今作の主役はcashoutとargumentです。この2曲の完成度がこのバンドのポテンシャル、今まで積み上げてきたものの全てを証明しています。きっとどのアルバムを欠かしても、そして最終作においても進化していこうという姿勢がなければ、この2曲のアレンジには辿りつけなかったでしょう。特にargumentの、突如幻想的な曲調を挟んでからの歪んだギターの入りシャウトからの強烈なリフレイン、そしてラストアルバムとは思えないほどこの上なく潔く、それでいて途方もなくクールな締め何度聞いても痺れざるをえません。

今作を持ってバンドは活動を休止しました。そして後にはこの素晴らしい傑作がのこりました。フガジというバンドが残したこの音楽遺産。二三作段階を踏んでから、是非噛みしめて聴いていただきたいところです。

視聴用の動画はこちら

ということでcashoutとargument。一つ一つの音、展開にここまでかとゾクゾクします。この2曲で判断できるアルバムでもないので、イケそうな気がしたらココは一発直感で買ってしまうのが吉!
 
次作を聴きたい。とても。
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タグ: 00s 40分台 名盤

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プロフィール

サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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