THEE MICHELLE GUN ELEPHANT / アウト・ブルーズ


アウト・ブルーズアウト・ブルーズ
(1998/09/01)
Thee Michelle Gun Elephant

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ライブバンドがライブテンションを閉じ込めた
チキンゾンビーズ~ギアブルーズ間に発売されたオリジナルアルバム未収録シングル、アウトブルーズ。この曲ってファンからはどう見られているんでしょうか?色々見てみた所、割と「いつも通りで特に言う事のない良曲」みたいな評価をする方が多いみたいなので、「何だとぅ」という気持ちを込めてこの曲に対する自分の思いのたけをオラオラオラッと書き連ねます。そう、自分はミッシェルの数ある曲の中でもぶっちぎってこの曲が大好きなのです。

ライブバンドにとっての鬼門、録音
この曲のなにが好きかっていうとその「録音」に尽きます。改めて言うまでもない事ですが、ミッシェルは数々の伝説的ライブパフォーマンスを行ってきた生粋のライブバンドであり、そのルーツはロックンロールやパブロック・ガレージロック。どれもライブでその真価を発揮するタイプの音楽ジャンルです。そんな音楽をバックグラウンドに持つ彼らのライブが凄まじかったのは自然なことですが、えてしてそのようなライブバンドにとって大きな壁となるのが「どうやってそのライブの感触を録音するのか?」という事です。TMGEも色々工夫し考えながら自身の求めるバンドサウンドを閉じ込めてきたわけですが、「アウト・ブルーズ」は彼らのそんな試行錯誤の成果、その結晶なのです。


一応。youtubeなんかじゃ伝わらんがな!
曲は4カウントから単純明快なアベのギターリフで勢いよくスタートします。彼らの王道パターンであり、多少籠り気味なその音像は彼らの趣味嗜好が丸出しです。曲全体を下から押し上げるようなベースにキレのあるドラム、ノドにオーバードライブを持つチバのボーカルをそこにのせて曲は進行。ここまでは確かに「特に言う事のないいつも通りの良曲」というのも頷けるのですが、何と言っても聴き所は(動画内1:50からの)間奏です。

録音とは思えない、ひたすら生々しく躍動するバンド感に酔う
間奏が凄いというとギターソロが浮かびますが、この曲の凄さはそういう所じゃありません。演奏ボルテージが凄いのです。ただでさえ初めから高い演奏テンションは、先陣を切って出るアベのギターでまずその針を大きく揺らし、各自がアドリブを挟みつつバンド全体がどんどん鋭くテンションを上げていきます。臨界点に達した先に訪れるは唐突な(オマージュあふれる)60年代サイケ風エフェクト処理。約1分30秒、ぶっ飛びっぱなし。とんでもない。

打ち込みじゃ決してこうはならない、アナログな曲展開が熱い
この間奏ってどんなにテクノロジーが進化しようと、アナログな演奏でしか生まれえないような展開をしてると思うんです。もちろん音処理とかはありますが、デジタルな曲作りじゃあこんな感覚的な演奏にはなりません。バンドの勢い、実力に、自分たちの好きな音楽全部ブチ込んで生まれたノンストップな4分間ライブバンドがライブ演奏を超えて、スタジオから作り上げてしまった狂乱のサイケデリック・ハイ・ブルーズソングが、アウトブルーズなのです。

アベのギタープレイ、その真髄ココにあり
個人的に、アベはやっぱり長々と一人でギターソロを弾くようなプレイヤーではないと思うのです(勿論ソロを弾かせてもカッコいいですが!)。その真骨頂は、バンド全体を見据えたリズム&リードギター。出たり引っ込んだりしながら、絶妙に曲のテンションを保ち、バンド全体をアゲていく。この曲はそんな彼の良さが存分に味わえるのです。そう言う意味でもベストトラック!


THEE GREATEST HITSTHEE GREATEST HITS
(2009/12/16)
THEE MICHELLE GUN ELEPHANT

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オリジナルアルバム収録はなし!お求めは今なら最新リマスタで収録されている、このベストアルバムが良いんじゃないでしょうか。でもこのベストだけでこのバンドを判断しちゃいけないよ!


曲についてのマメ知識。
このシングルはTMGE初のオリコントップ10入りシングルとなります。「ミッシェルみたいな音楽性が日本で人気バンドになっていくのは痛快だった」というのは良く聞きますが、コレを見るとそれも納得する所です。このシングルがオリコントップ10入りした時のランキングがこちら。
http://www.oricon.co.jp/search/result.php?kbn=js&types=rnk&year=1998&month=9&week=2&submit5.x=13&submit5.y=11
浮きすぎィ!盟友ブランキーが居る(コチラは先週のリリース)とはいえ、サビも何もないこの曲がどう音楽番組でランキング紹介されたのかとても気になる所です。素晴らしいね。そんな感じで終わりです。
     

タグ: 一曲じっくり感想

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サム

Author:サム
旧一人音楽座談会。
「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。普段はTwitter↓にいます。

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