Little Barrie / Shadow (2013) 感想


シャドウシャドウ
(2013/12/25)
リトル・バーリー

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アルバムの内容をよく表しているジャケ。解説、対訳がしっかりしているので購入の際は国内盤を推奨!

(佳曲)<太字(好み)<普通 赤太字は名曲 、斜体はシングル曲、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
01. Bonneville Ride
02. Fuzzbomb
03. Sworn In
04. Stop or Die
05. Deselekt
06. Pauline
07. It Don’t Count
08. Everything You Want
09. Realise
10. Eyes Were Young
11. Black Mind *
12. Shadow
13. Clone 24 *
14. Fuzz No 6 * * 日本盤ボーナストラック

Total length : 49:38

総評・★★★★
ただのロックンロールじゃ味気ない、一味違うロックを
00年代中盤デビュー、ブルーズを基礎に敷いたUKロックの本格派として人気を集めたLittle Barrie、3年ぶり4作目となるフルアルバム「SHADOW」を取り上げる。プライマル・スクリームやらモリッシーのもとでもギタリストとして参加するバーリー・カドガン。今作はいつも通り生のバンドサウンド感を全面に押し出しながらも、空間的な音の響き、間を意識した音作りで新境地を見せた、かなり渋い内容となっている。

それにしてもこれは快作だ。全作品しっかり触れたわけではないが、彼らの最高傑作じゃなかろうかここで鳴っているのは、今までのような「イカしたロックンロール」ではない。彼らはもともと、往年のロックンロールサウンドにヒップホップを通過したビート感を絡ませた、密でモダンでバンドサウンドが持ち味だったと思う。しかしそのスタイルは個人的にどこか、「既に完成型」というか、「これ以上は突き抜けれない」ような印象があったのだ。高値安定というか、内容は良いのだが、スリリングさに欠けるきらいがあった。

しかし今作はどうだ。
インスピレーションの1つは映画音楽」との発言どおり、何かのサントラのような深みをもつ音像(特にベースラインに深みがある)にのせて弾かれる空間的なエレキギターの響きは、かつてないほどイマジネイティヴだ。ナイト感漂う妖しいグルーヴの上で爪弾かれるブルージーなギターフレーズの格好良さ、魅力ったらない。元の素養に加え、様々な課外活動(?)を通して、バーリーのセンスは更に研ぎ澄まされている。

全編に漂う、暗い裏路地、夜の荒野を疾走するようなイメージもキマっている。曲のクオリティが保証されているバンドの場合、重要なのはアルバム全体の統一感だと思うが、今作にはそうした要素が存分にある。単に「良い曲詰め込みました」ではない、一枚で無二の空気感があるのだ。なによりそこが最大の魅力に感じる。

UKといえば、昨年アークティックモンキーズが放ったAMは確かに強烈な作品だった。その他にも、「インディーポップ」なんてジャンルから若手有望株が多く出てきている昨今だ。しかし、そうした作品群を聞いて「俺はもっとギターがバリバリ鳴らされるロックが聴きたいんだよ!」と思った方も少なくないはず。今作は、そんなギターロック好きにこそ送るクールなロックアルバムだ。確かに、耳を引くようなキラキラしたキラーチューンも、バリキャッチーなポップソングもここにはない。しかしそれを補って余りあるほどの、渋く錬成された素晴らしくモダンなブルーズロックサウンドがここにはある。去年の作品ですが推薦盤です。

参考インタビュー記事
リトル・バーリー、ニュー・アルバム『Shadow』を語る|MTV NEWS TEAM BLOG

視聴用の動画はこちら

1曲目、曲が進むにつれてどんどん盛り上がっていくタイプの(ギターソロが熱い!)曲なので最後まで聞いて欲しい
2曲目はリード曲で、ある程度即効性のあるロケンローナンバー。
     

タグ: 13年 50分台 秀作

コメント

世帯交代を感じる

サム様
こんばんは

なるほど緊迫感のあるベースラインは、スパイ映画のサントラのようですね。
今、調べてみたのですが、ドラムがスティーヴ・ハウの息子ですか。
世帯交代を感じるグループです。

暗い叙情を湛えたハード・ロックで、かっこよかったです。

Re: 世帯交代を感じる

> サム様
> こんばんは
>
> なるほど緊迫感のあるベースラインは、スパイ映画のサントラのようですね。
> 今、調べてみたのですが、ドラムがスティーヴ・ハウの息子ですか。
> 世帯交代を感じるグループです。
>
> 暗い叙情を湛えたハード・ロックで、かっこよかったです。

GAOHEWGII さん、いつもコメントありがとうございます
そうですね、反復するベースラインがスリリングで好きです!
あ、ドラマーの人にそんな繋がりがあったんですね…成程。
そちらがあまり聴かないタイプのバンドかと思いますが、割と好印象だったみたいで嬉しいです。

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プロフィール

サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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