Cloud Nothings / HERE AND NOWHERE ELSE (2014) 感想


ヒア・アンド・ノーウェア・エルスヒア・アンド・ノーウェア・エルス
(2014/03/26)
クラウド・ナッシングス

商品詳細を見る

前作に続いてやたらとジャケがカッコイイ。開くとまた色彩がシックで良いんだ。

01. Now Hear In

06. No Thoughts

02. Quieter Today

07. Pattern Walks

03. Psychic Trauma

08. I’m Not Part Of Me

04. Just See Fear

 

05. Giving Into Seeing

Total length : 31:24


勢いで押し切るロックバンドの美学
総評・★★★★
前作で一気にその注目度を高めた新鋭インディー系オルタナロックバンド、クラウドナッシングス。彼らのこれまでは前回記事を参考にどうぞ)。期待の3作目がコレ、「Here and Nowhere Else」(フロントマンであるディラン曰く、「今、ここ」の意)。アルビニプロデュースを離れたが、今作も音は良い。以下感想。

 
内容は2ndのほぼ前作の延長線という感じで、大体想定範囲内だ。前作は何と言っても一曲目が強烈だったが、今回そうしたスケールの曲はないので、全体的な印象は(比べると)少し小粒。Fall inのような捻ったポップソングもなく、シャウトが多くなって全体的にエモ寄りになったこともあり、一本調子な曲がひたすら続くのも良くない。途中で飽きる・ダレたりもするだろう。「俺は直球が決め球だ。だからコイツしか投げる気はない」。良くも悪くも、そんな印象を受ける。しかし個人的にはこのバカ正直さに頷いてしまうのだ。「そうだ、俺が思うロックってこんなんだったな」をひたすら確信させる32分。一曲目からもう、「そうそうコレコレ」の連打。自分はこういう音楽(ギターロック)が好きで、間違いなく彼らもこういう音楽が大好きなのだ。ロックバンドって何かよく分かんなくなってきた昨今において、その一致感がとにかく嬉しい。そんな一作。 

雑念ゼロの直球作
他バンドを例に持ちだすと、今作はミッシェルガンエレファントの「カサノバスネイク」(レビューに飛びます)的作品だと思うのだ。つまり、「バンドが波に乗りすぎた結果、次どうしよっか?といった構想を練る前に勢いだけで完成してしまった作品」。各々のスキルアップはともかく、そもそも勢いだけで十分成り立ってしまう強さ。I can fly的な謎の全能感をまとった演奏テンションは「突き抜けている」その一言。まだ大ブレイクまで来てないのに、何故ここまで怖いもの知らずなのか。とにかく、奴らが気合い十分なのは間違いない。聴いていると、難しいこと考えるのはやめて、もう一度バンドやりたくなる。こんな捻りのない直球作を、色々複雑面倒な2014年に放ってくれてありがとう…ってのは言い過ぎだな。

果たしてこの次は?
一本調子っぷりには賛否あるだろうし、それゆえ気分によって評価もかなり変わるが、自分はコレが大好きだ。しかし星は4つしかつけない。というのは、次はこんな感じの作品だして欲しくないからだ。このバンドには、まだまだネクストレベルがあるはず。ここで留まって欲しくはない。特に3人体制になってからのライブは、残念さという名の伸びしろを強く感じる。まだまだ。今作で新鮮なのは長尺の「Pattern Walks」中盤からのサイケ的疾走感くらい。次作はこうした新しい試みをもっと聴きたいし、もう一つ進化、あるいは変化を期待したい所。とにかく今時貴重すぎる、バカ正直・故に無敵なこのロックバンドのこれからが楽しみだ。見せてくれ、ロックバンドがリアルタイムで化けていく、その過程を。

その他外部記事
[INTERVIEW] Cloud Nothings | Monchicon!
作品についてのインタビュー記事。
Cloud Nothings / HERE AND NOWHERE ELSE | クラウド・ナッシングス | the sign magazine
ロックバンドに対する愛情が伺える、冷静かつ熱い文章が読めます。


視聴はこの曲ひとつで十分。安定のクラウドナッシング節。「アイムノーアイムノー・ユー♪」
     

タグ: 14年 30分台

コメント

No title

サム様

こんばんは

なるほどー、仰るとおり直球なロック・バンドですね。
この1曲だけで聴くととてもかっこよかったです。

ただ
>一本調子な曲がひたすら続くのも良くない。途中で飽きる・ダレることも多いだろう。

とのご指摘に沿って聴くと、4:30超えるのは長いのかな。
突っ走るなら2,3分で一気に、というのもアリだったような気がします。

Re: No title

GAOHEWGII さんこんにちわ。
ド直球なバンドですが、好感触だったら嬉しいです笑

一曲一曲は素晴らしいんですが、今作は曲調に幅があまりないので、似た曲が8つ並ぶとダレるんですよね…。
自分も紹介した曲は大好きです。個人的にはコレでも十分カッコイイけど、次回にまた期待な内容でした

コメントの投稿


非公開コメント

プロフィール

サム

Author:サム
旧一人音楽座談会。
「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。普段はTwitter↓にいます。

カテゴリ
Twitter
リンク
クリックで展開
NewCcounter