Mr. Childrenの軌跡をふりかえる part0 (はじめに)


2015年、Mr. Childrenは初のセルフプロデュースを導入して通算18枚目のアルバム、「REFLECTION」をリリースした。アルバムリリーススパンとしては自身最長・約2年半の沈黙を経ての渾身の作だった。バンドはこの新作でもって結成時からのプロデューサー小林武史とも距離をおき、「未完」をかかげてバンドメンバー+最小限のサポートミュージシャンという新体制でホール・ドーム・ライブハウスとライブスケジュールを次々と発表、まさにバンドとしての活動を取り戻しているところである。今回は、ミスチル自身が新しい活動をはじめていること、「REFLECTION」が個人的に10年ぶりくらいの快作に感じたのとで、彼らの活動をある程度統括的に、そして個人的に振り返っていく記事をかいてみることにした。「Mr. Childrenの軌跡」。まず最初に、記事を書いていくにあたって、発端というか常々思っていたことを前段として書いていく。

 
記事を書く発端
前段の通り精力的な活動が目立つミスチルだが、その若々しさとは裏腹に彼らはもう活動歴約25年という大ベテランである。昔ファンだったけど今は追っていなかったり、そこまで好きじゃないけどヒット曲くらいは知ってたり、嫌いだったり、声が受け付けなかったり、今も絶賛ファンだったり…このバンドに関しては色んな人がいると思う。特に個人的に感じるのは、過去系含む「ファン」たちそれぞれの、「ミスチル」に対する印象の違いだ。


最大のヒットソングとなるとこの曲が挙がるが、やはりこの曲だけでは語れないわけで

多くの世代・新旧ファンを持つということ
大雑把に分けると、90年代(全盛期)と2000年代以降、さらに最近(2008年以降くらい)くらいでそれぞれ「この時期から好きになった」ようなリスナーが出てくると思うのだが、新作リリースなどで話題になるたび、毎度そのあたりで温度差というか、反応の違いを感じることが多い。最高レベルの売上を誇っているにも関わらずあえてロクに宣伝活動をせず実験的なリリースを試みた際の、「面白いね」と「大御所なんだからちゃんと売れ」といった活動姿勢に対する価値観の違い。「ロックバンド」「ポップバンド」などといった聴き方・捉え方の違い。単純によく聴いていた時代の違いによるイメージ差…。

そういった事柄自体は長く続けてきたバンドなら当然のことだが、ミスチルの場合は人気規模も相まって、一般層とファンの間は勿論のこと、年代やらを踏まえてファンとファンの間でも認識の振れ幅が大きいように思う。ちなみに自分は2000年代以降から入ってきたリスナーにあたるのだが、体感としても、90年代好きだったというリスナーとは、単純な世代間の差・当時の人気規模の違いを差し引いても色々ギャップを感じることが多い。

特に今回、自分が久々に快作だと思った「REFLECTION」に対する反応の違いは顕著なものがあった。評判がよかったので久々に聞いてみたという人も結構見受けられたが、最近のミスチルに興味が薄い人には「なんか絶賛されてるけど全然いつも通りじゃん…」的な反応が多かったように思う。このあたりは、時代と共にミスチルの音楽性そのものが変わっていってることを意識させられるものがあって、そのあたりもふまえ今回はディスコグラフィ全体を追うことにした。

積み重ねてきたものと変わっていったもの
しかしそうやってファン層が入れ替わっていっている間も、Mr. Childrenはそのブレイクから現在に至る20年の歳月を、多少浮き沈みしつつも人気という点で間違いなく業界のトップランナーとして走り続けてきた。ドームツアーで60万人など、ライブ動員数が驚異的なのは知られているところだが、彼らが異次元なのはそのアルバムセールスである。邦楽史上でもB'zに続く2位だが、何よりも音楽バブル終焉後、シングルはともかくここまでアルバムのミリオンセラーを叩き出し続けたアーティストは誇張でもなんでもなくMr. Children唯一である。初めてベスト盤をリリースした2001年から計算しても、アルバム7作が100万の大台に乗り、総売上が1000万をゆうに超えていくというのは、「売上なんて」とふまえても驚嘆に値する。


この時の歌唱はともかくUKミーハー感丸出しになっちゃったりもするわけで

ミスチルとはどんなバンドなのか
その未だ衰えぬ驚異的な人気と共に、確かにあるリスナー同士の認識の相違。そのあたりが面白いなと常々思っていた。実際、Mr. Children自身もサザンオールスターズと同じくひそかに相当おかしな道をたどってきたバンドである。その活動に対する見え方も様々だろう。きっと自分が思う以上に、好き嫌いふくめて「それぞれのミスチル」があることと思う。今回の記事でも、もちろん売上や事実といった部分を取り上げてはいくものの、これは基本的に1ファンの勝手な史観である。さっきは乱暴に世代年代でリスナーを分けたが、ミスチルに限らず同年代だろうと何だろうと作品群・活動歴の見方には相違同意があるはずだ。だから一連の記事は、前述の反応や見え方の違いを念頭におきつつ、「Mr. Childrenってどんなバンドなんだ?何をやってきたんだ?」ということについて、「ここはこうだと思う」という意見、自分の勝手な見方とで書いてみたい。そこで誰かがまたこのバンドについて改めて何か思ったり、聴きなおしてみるキッカケやらになれたら嬉しい限りだ。何といってミスチルである。あまり曲を知らない方にも、興味本位から楽しめるような内容をめざしたいところ。



相変わらず前段が長い。とりとめない内容になってしまったが、大体そんな思いで書いてみる。急ぐものでもないので(REFLECTION発売年として、2015年にはまとめあげたいが…)今回はここまで。次回から実際にディスコグラフィを追いながら本題に入っていく。第一回目はキャリアにおける一回目の「起承」にあたるであろう、大ブレイクに至る「Atomic Heart」までの流れを、サラッと取り上げていこうと思う。それではまた近いうちに。
     

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サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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