R.E.M. / murmur (1983) 感想


マーマーマーマー
(2005/08/03)
R.E.M.

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彼らのジャケは割と「センスねぇ」とか言われたりしますがこのジャケはミステリアスでいい感じ。国内盤のライナーノーツは両面四列ギュウギュウ詰めでビッシリという大容量でのけぞりました

(佳曲)<太字(好み)<普通 赤太字は名曲 灰色は好きでない、下線は個人的なベストトラック
トラックリスト
1.Radio Free Europe – 4:06
2.Pilgrimage – 4:30
3.Laughing – 3:57
4.Talk About the Passion ; 3:23
5.Moral Kiosk – 3:31
6.Perfect Circle – 3:29
7.Catapult – 3:55
8.Sitting Still – 3:17
9.9-9 – 3:03
10.Shaking Through – 4:30
11.We Walk – 3:02
12.West of the Fields (Berry, Buck, Mills, Stipe, and Neil Bogan) – 3:17

Total length ; 44:11

総評・★★★★★
純粋に音楽を愛する気持ちにあふれた自然体の傑作

名盤として名高い1stですが、初めに言っておくと、別に何か特別目新しいことをしたアルバムではありません。クオリティは無論素晴らしいですが、それだけで歴史に名を残すレベルでもない気がします。それではなぜこのような絶大な支持を浴びたのか?

Rolling Stone /U.S. Top 100 Albums of the Last 20 Years/1987 /#58
Spin /U.S. 100 Alternative Albums/1995 /#8
Pitchfork Media /U.S. Top 100 Albums of the 1980s/2002 /#5
Rolling Stone /U.S. The 500 Greatest Albums of All Time/2003 /#197
Q /U.K. The 40 Best Records of the 80s/2006 /#6

 
それは、聞いてみて単純に良いなと思え、ふとバンドをやってみたくなるからだと思います。勿論そういう素晴らしいアルバムは他にも沢山ありますが、このアルバムはその中でも最高峰にいます。年上に聴かせると「懐かしいサウンドだね」なんて言葉で済まされるのですが(確かに懐かしい雰囲気はありますし、オールドロックンロールはR.E.M.が敬愛する音楽の一つですが)それ以上に、このアルバムはなにか無二の空気や輝きに包まれてる気がします。

それは独特なマイケル・スタイプの声であったり、全編を覆う飾り気のない(←ここ重要)無垢なグッドメロディーであったり、時にユーモラス、時に繊細と魅力的なギターラインであったり、たまに変な音を挟んでくる楽しそうなドラム、メロディアスで主張の強いベースラインであったりすると思いますが、そういう要素以上に、この空気は多分ものすごく音楽好きな人達が最良の仲間たちと出会ってバンドを組めたから出るものなんだと思います。これも一つのバンドマジックってやつでしょうか。いやぁ、うらやましいというかなんというか。余談ですが、個人的にはストロークスのファーストもそんな感じで大好きです(あちらは少しカッコつけていますが←それがクール)。どちらも、昔ながらの伝統的な音楽が、良いバンドによって再生(更新)された好例だと思います。

内容は「伝統的な、大多数が良いと思うであろう」曲が並んでいますが、一見シンプルに見えて、一辺倒でないリズムだったり、所々に挟まれる80sらしい音遊びが、そこらのバンドとの圧倒的なセンスの差を明らかにしています。前後してニューウェーブやポスト・パンクといった言葉に括られていく部分の音楽的参照。ここがR.E.M.にとって一番の更新点でした。特に自分はこの伝統的ながらもどこか独特なアルペジオのラインに惹かれますが(ジョニー・マーとも比較できるでしょう)、マイケルのボーカルがあるからギターラインが引き立ち、その逆も然りで、そこにベースが旨味を追加し、ドラムが締めるから魅力的に聞こえるんですよね。何が言いたいかっていうと、本当に良いバンドだなと。音楽店でのふとした出会いから、自分たちが尊敬する音楽(歴史)を、自分たちの手、センスによって再構築してみる。そうして産まれた傑作……このアルバムはインディー的なロックバンド精神がこの世からなくならない限り、永遠に名盤として語り継がれていく事でしょう。
 
視聴用の動画はこちら 

tr.1: 一見シンプルなイントロからのこの曲展開。全体的に構成が上手すぎるけど、特にBメロが色々巧。
tr.3: r.e.m.お得意の路線。この曲だけで、このバンドの完成度がよくわかります。こう言う曲調大好き。
tr.8: 気をつけろ!少し音がでかいぞ!
   バンドらしい勢いある曲。アーアーアンチフィーリングと思ったらI can hear youでした。当時の英語スキルが伺えます

ちなみに国内盤はVUのThere she gose againカバーや前EP収録曲のライブナンバーも収録。デラックスエディションにはライブCDがボンっと入ってるみたいですね。

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プロフィール

サム

Author:サム
旧「一人音楽座談会」。
音楽に限らず、作品やアーティストに対する検索結果がもっと充実したらという気持ちで更新しています。「もう一回聴いてみよう」「こんなのもあるのか」が好きで、「これだけ聴けばいい」が嫌い。
背景はBOCの「Tomorrow's harvest」。Twitterは↓。

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